Anthropic アップデートのAWS対応状況まとめ
こんにちは、森田です。
本記事では、 2024年10月23日 に Anthropic 社から発表のあったアップデートのAWSにおける対応状況をまとめてみました。(2024/11/14時点)
まずは、アップデート内容からおさらいしていきましょう。
アップデート まとめ
Claude 3.5 Sonnet
従来のClaude 3.5 Sonnet と比較して、コーディング性能が著しく向上しています。
コード開発のユースケースで最も恩恵を受けられそうです。
Claude 3.5 Haiku
- 精度
- Claude 3.5 Sonnet や 3.0 Opus 同等レベル
- 速度
- Claude 3 Haiku 同等レベル
Claude を利用しているケースでは Claude 3.5 Haiku への置き換えが可能かもしれません。
現在は、テキストのみのモデル提供ですが、今後画像入力も可能となる見込みです。
Computer use
新しい機能として、「Computer use」がプレビューとして利用可能となりました。
Computer use とは、自然言語からコンピューターを自動で操作できる機能です。
例えば、生成AIへ「ローマのホテルを探して」といった指示を与えると、
- ブラウザーを開く
- ローマのホテル情報のある Web サイトを表示
- Web サイト上の情報を整理して、出力する
といった操作を行ってくれます。
操作シーンなどは以下も併せてご参照ください。
通常このようなPCの自動操作を行いたい場合には、そのためのコード作成やツールの利用が必要でしたが、生成AIをインターフェースとして手軽に実現できるようになります。
一方で、本機能は、プレビューとなっているように、性能やセキュリティの観点でリスクがあるため、今後のGAが非常に楽しみですね。
Computer Useの注意点については詳しくは、以下をご参照ください。
AWS での対応状況
Claude 3.5 Sonnet
2024年10月22日より利用可能となっています。
また、モデルの扱いとしては、従来の Claude 3.5 Sonnet とは完全に分けられており、「Claude 3.5 Sonnet v2」という名前となっています。
Claude 3.5 Sonnet については、Amazon Q Developer からも利用することが可能となりました。
Amazon Q Developer は、無料プランもあるため、Claude 3.5 Sonnet をすぐお試しいただけます。
対応リージョン
米国西部 (us-west-2)のみで利用可能です。
料金
従来の Claude 3.5 Sonnet と同じ料金で利用可能です。
従来の料金は以下をご参照ください。
API からの利用
Invoke API, Converse API 両方に対応しています。
anthropic.claude-3-5-sonnet-20241022-v2:0
(例)Pythonコード
import boto3
client = boto3.client("bedrock-runtime", region_name="us-west-2")
modelId = "anthropic.claude-3-5-sonnet-20241022-v2:0"
prompt = "クラスメソッド株式会社について教えて"
messages = [
{
"role": "user",
"content": [{"text": prompt}],
}
]
inferenceConfig = {
"temperature": 0.1,
"topP": 0.9,
"maxTokens": 500,
"stopSequences":[]
}
response = client.converse(
modelId=modelId ,
messages=messages,
inferenceConfig=inferenceConfig
)
print(response["output"]["message"]["content"][0]["text"])
Claude 3.5 Haiku
2024年11月04日より利用可能となっています。
現状は、テキストのみのモデル提供となります。
対応リージョン
米国西部 (us-west-2)のみで利用可能です。
料金
- 入力 1,000トークン
- $0.001
- 出力 1,000トークン
- $0.015
※ 米国西部 (us-west-2) のオンデマンド料金
- Claude 3 Haiku 4倍
- Claude 3.5 Sonnet の1/3
- Claude 3 Opus の1/15
https://dev.classmethod.jp/articles/amazon-bedrock-claude-35-haiku/
API からの利用
Invoke API, Converse API 両方に対応しています。
anthropic.claude-3-5-haiku-20241022-v1:0
(例)Pythonコード
import boto3
client = boto3.client("bedrock-runtime", region_name="us-west-2")
modelId = "anthropic.claude-3-5-haiku-20241022-v1:0"
prompt = "クラスメソッド株式会社について教えて"
messages = [
{
"role": "user",
"content": [{"text": prompt}],
}
]
inferenceConfig = {
"temperature": 0.1,
"topP": 0.9,
"maxTokens": 500,
"stopSequences":[]
}
response = client.converse(
modelId=modelId ,
messages=messages,
inferenceConfig=inferenceConfig
)
print(response["output"]["message"]["content"][0]["text"])
Computer use
Claude 3.5 Sonnet v2 のみで利用可能な機能としてベータリリースされています。
試すには?
Anthropic からクリックスタートが提供されています。
さいごに
比較的ボリュームのあるアップデートとなっています。
特に「Computer use」については、詳細な仕組みまで追えてはいないので、どこかで別途調査してみたいです。
Claude を利用されている方にとっては有益なアップデートかと思いますので、ぜひチェックしてみてください!